プロダクト戦略において「どのような商品を市場に投入するか」という場合、商品の本質的機能で優位性を発揮できる商品を投入するのがベストですが、ある業界で商品の成熟化が進むと商品の本質的機能だけでは市場競争できなくなります。
そのような成熟市場における更なる市場競争手段のひとつが「商品区別化」です。これは本質的な機能ではない「付加機能」「オプション機能」「装飾・デザイン・スタイル・色などの見た目」「パッケージ」「ブランド」「広告イメージ」などで自社の商品が他社より優っていると消費者に訴える活動のことです。(選択的購買動機促進活動)
この活動が成功して消費者のニーズに適合すれば成熟市場において自社商品は優位性を持ち新たな顧客を獲得することができます。
この手法は商品の本質的な違いが無いにもかわらず上記のような要素を使ってあたかも自社の商品が他社の商品にくらべて本質的機能が優れているかのような錯覚を消費者に与えることがあるので消費者を欺瞞する手法だとの批判もありますが市場に求める消費者のニーズが極めて多様化した現代では、この手法も(立派な)一つのプロダクト戦略の要因だとも思われています。
独特の感性で商品の区別化を図るレシーフの「WritingWear」というコンセプトも、いかにもフランス人らしいですね。