2011年の日本フランチャイズチェーン協会発表によると、コンビニの売上高は8兆6749億円、1位セブンイレブン・ジャパン3兆2805億円、2位ローソン1兆8258億円で2社の合計売上高は5兆1063約で全体の約60%になります。 株式会社ヨークセブンが米国のサウスランド社とのライセンス契約でフランチャイザーになり、セブンイレブン1号店(フランチャイジー)が開店したのは1974年(昭和49年)。場所は東京都江東区豊洲で最初のフランチャイジーは酒屋さんだったようです。 その同じ年にダイエーと米国のコンソリデーテッドフーズ社とのコンサルティング契約が締結され翌年1975年(昭和50年)に子会社のダイエーローソン株式会社の直営店が大阪府豊中市南桜塚でローソン日本1号店を開店し続いて同年9月にフランチャイジー1号店が開店しました。 こうしてコンビニエンスストア市場拡大が始まりました。それから37年後の2011年それぞれの国内店舗数はセブン14,005店、ローソン10457店に増えました。 東西を代表する2強ですが、どちらも元々は米国の会社だったんですね。面白いのは、セブンイレブンが氷屋さんでローソンが牛乳屋さんだったという名残が現在のロゴマークに見ることができるということです。 最初からコンビニ業態ができたのではなくて、雑貨屋さんと同じで、お客さんのニーズに応えて色々売るようになったのですね。 米国でも、まだまだ電気式冷蔵庫が一般家庭に普及していなかった1927年(昭和2年)にテキサス州で開業したサウスランドアイス社が氷を販売して大儲けしました。 そのうち氷の他にもいろんな食品を販売して店は大繁盛。面白いほど売れるもので年中無休毎日午前7時から午後11時まで営業することにしました。 1946年(昭和21年)に店名を 「 7-ELEVEN 」 に改めて、全米に店舗を拡げました。ということで、このロゴマーク、白い部分は氷を表現しているとしか思えませんよね。おそらくそうだと思いますよ。 ローソンの名称は、オハイオ州で牛乳を売っていたローソンさんに由来するようです。ローソンさんは各家庭へ毎朝牛乳配達をしていたそうですが、皆さんご存知の1929年10月24日のブラックサーズデーに始まる世界大恐慌の影響でオハイオ州でも牛乳を配達してもらうのを止めて節約のために容器を持って農場へ買いに行く人が急増したそうです。 そこでローソンさんは、配達するのを止めて牛乳の価格を安くしてガロン単位(USA≒3.8リットル)で店舗販売することを思いつき、ローソンミルク社を創業します。セブンイレブンと同じで牛乳だけではなく買回品である生活用品も販売するようになります。その後1959年にコンソリデーテッドフーズに買収され全米規模で店舗数が拡大します。ということでミルクポットがローソンのマークに描かれているのですね。面白いですね。 ところで、皆さんお気づきになりましたか? セブンイレブンジャパンのロゴマークの文字をよく見てください。通常はELEVENですね。ところがELEVEnとなっていますね。最後のnだけ小文字です。一体何故でしょう? 定説はないようですが商標としてのデザイン的オリジナリティということのようですね。この嗜好はセブン&アイ・ホールディングスのロゴマークにもあるようで、小文字の「i」が使われていますが、これは元の中核企業の頭文字を擬人化して残したマークデザインに合わせるためですが、「n」にした先人の嗜好とは異なるものの、セブン&アイはセブンイレブンではなく親会社だったイトーヨーカ堂から始まったという歴史をマークにあらわし、一文字の小文字にすることによって含意あるマークに仕上げています。話題性があるのは商標デザインとしては加点要素のひとつですね。 |