まず、問題のCMをご覧ください。
このCMは、ワシントンD.C.に拠点を置くPCRM(Physicians Committee for Responsible Medicine)が制作。2010年9月16日人気コメディアン、ジョンスチュワート(Jon Stewart)TVショーから使われました。
CMの目的は、ワシントンD.C.に過密したマクドナルドのメニュー商品の日常摂取よる高い心疾患死亡率に政治家の目を向けることでした。PCRMは、ファストフードの日常的摂取と肥満との因果関係は科学的に証明されていて肥満は心疾患につながると主張しました。
それに対してマクドナルドは「CMは常軌を逸していて消費者の誤解を招く可能性があり公正でない。」として怒りをあらわにしました。広報担当者は「マクドナルドの顧客は、こんなプロパガンダCMに惑わされることなく、自ら正しい選択をすると信頼している。」と語りました。
いかにも、アメリカ社会らしい攻防です。
米国には、常に30~35%の理性的国民が存在するとされています。理性的とは「本能や感情で動かず冷静沈着に理性の判断に従う様」です。残念ながら、日本の理性的国民の割合は数%とされています。
現状でも分かるように、アメリカ人は政府が国民に対してどんな圧政を行おうが、メディアがどんなフェークニュースを流そうが、理性的国民はそれに騙されず従わず徹底的に戦います。権威に弱い現代日本人との大きな相違点です。
アメリカらしい攻防といったのはそういう意味です。マクドナルドという経済界の巨大帝国に対して一歩も退かずに立ち向かう国民。まさにアメリカです。
マクドナルドさん、大きい図体で激怒したら負けですよ。