<ご質問>友人はコンビニで売っているお弁当は絶対に食べない方がいいと言っています。理由は体に有害な化学添加物がいっぱい入っているからだと言うのですが本当ですか?(大阪府 女性 学生)
こんなお問い合わせがあったようです。
これは化学合成添加物についてのご質問だと思います。いわゆる食品添加物というのは、指定添加物・既存添加物・天然香料・一般飲食物添加物の総称で、ご質問の化学添加物というのは指定添加物のことです。
明治の開国で外国製食品が日本市場に流れ込み、外国製着色料が原因の食中毒などの健康被害が起きたのを機に日本の食品添加物規制が始まりました。
1947年、日本において飲食によって生ずる危害の発生を防止するための法律、食品衛生法が制定され、食品添加物とは「食品製造過程において又は加工もしくは保存の目的で食品に添加・混和・浸潤・その他の方法によって使用するものをいう」と定義されました。
法律制定時に安全確認され使用可能と指定された添加物は60品目でした。
これが最初の指定添加物です。
その後、1955年に森永ヒ素ミルク中毒事件が起きたため食品衛生法が再検討された結果、化学合成物は国が指定したもの以外は食品に添加できなくなったため指定添加物の数が増え2020年6月18日現在466品目です。
公益財団法人 日本食品化学研究振興財団
指定添加物リスト(規則別表第1)令和2年6月18日改正
466品目の一覧表を見れば、いかに多くの化学合成添加物があるかというのを実感すると思います。この数は、米国の3倍、ドイツの7倍、フランスの12倍、英国の23倍という異常な多さです。
もちろん「所轄官庁によって食品添加物一日摂取量は安全性上問題ないレベルであることが確認されている」となっていますから、コンビ二弁当は安全であるという建前で販売されています。
コンビニ弁当の安全性に対する評価は個々ちがうと思います。
ご友人は、他の先進国に比べて異常に多い化学合成添加物のことを考慮されているのだと思いますから、それもありがたく正しい一つの聞くべき忠告だと思います。
医食同源という言葉を念頭に置いて食欲の晩秋を満喫しましょう。