アンドリュー・カウフマン博士は、パンデミックの初期から「新型コロナウィルスは存在しない。ウィルスだと言っているのはエクソソーム(Exosome)だ。」と主張して注目を集めたアメリカで人気の精神科医。
マスコミは、彼に陰謀論者のレッテルを貼り忌み嫌う。マスコミが陰謀論者のレッテルを貼るということは、彼の主張の中に、なんらかの事実や真実が含まれている可能性があるということになる。
COVID-19 否定論
カウフマン博士は、科学者が電子顕微鏡で見ているのは新型コロナウイルスSARS-Cov-2ではなくエクソソームであると主張してパンデミックの初期に注目を集めました。
近年、『体の修理屋』として事業化を図る企業の関心が集まっているエクソソーム。
「人間はだれでも、体の中に百人の名医を持っている。病気は人間が自らの力で自然に治すもの。医師はその手助けをするだけだ。」と言ったのは医学の父、2400年前の古代ギリシャの医師ヒポクラテスです。2400年後の現在、百人の名医の正体が見えてきました。
体のどこかの細胞が損傷すると、脳から体内の細胞に対して修復命令が出されます。健康な細胞は、損傷した細胞を修復するために必要な物質を産出。産出された物質を持って損傷細胞の修復に向かう無数のカプセル、エクソソームを細胞外へ放出します。
細胞の外へ放出されたエクソソームは体内を巡って、命令された修復細胞を探します。
エクソソームはたくさんの鍵を持っています。話題の『ウィルスのスパイク』がエクソソームの鍵にあたるものです。エクソソームはいくつも形の鍵を持っています。
この鍵を差し込む鍵穴にあたるのが細胞の『受容体』です。
ウィルスのスパイクが細胞表面のACE2受容体に結合して細胞内に侵入するという話はご存じの通りです。ACE2受容体は鍵穴の一つです。
エクソソームは、遺伝物質のようなペイロードを運ぶトランスポーターとして、体内を巡り、もっているたくさんの鍵を細胞の鍵穴に差し込んで修復命令の細胞を探します。
エクソソームもACE2受容体に合う鍵を持っています。
そのことが、カウフマン博士が「新型コロナウィルスだと言っているのはエクソソームだ。」と主張する理由の一つになっています。
もう一つの理由は、エクソソームとウィルスだとされているカプセル物質の形とサイズが同じだということです。
その点では、カウフマン博士の主張は事実だということになります。
エクソソームの実物写真(左)とSARS-Cov-2として公表された実物写真(右)。カウフマン博士は、外輪突起(鍵)の鮮明度の違いは輪切技術の違いだと説明している。
カプセルの内径・外形・細胞受容体(鍵穴)・ペイロード(含有物質)について、エクソソーム(左)とSARS-Cov-2として公表された物(右)との比較表
コッホの神聖なる仮定
カウフマン博士に限らず、新型コロナウィルス存在否定論を主張する科学者は総じて、新型コロナウィルスを発見したと発表した科学者が、病原体存在証明となるロベルト・コッホの仮定を満たしていないと主張しています。
日本を代表するCOVID-19否定論者である。大橋眞博士も、その点を指摘して2021年7月30日に、東京地裁に『武漢ウィルスワクチン特例承認取消等請求事件 訴状』を提出されました。 ▼参照
では、コッホの仮定を確認しましょう。
ウィキペディアによると、
「コッホの原則」の原義は、
1.ある一定の病気には一定の微生物(病原体)が見い出されること。
2.その微生物(病原体)を分離できること。
3.分離した微生物(病原体)を感受性のある動物に感染させて同じ病気を起こせること。
4.そしてその病巣部から同じ微生物(病原体)が分離されること。
の四点から成り「コッホの四原則」とも呼ばれている。
とあります。
この1と2が、新型コロナウィルス実存肯定派と否定派の討論の主たる課題になっています。『ウィルス分離(純粋化)』についての是非です。
確かに、昨年2020年1月31日、国立感染症研究所(NIID)は実物写真を示して武漢コロナウイルスの分離に成功したと発表したにもかかわらず、それを証明する論文を公表しません。多くの科学者の疑問に対する明確な回答もありません。国際機関へのウィルス分離成功登録も削除されています。
コッホの4原則の有効性に対する疑問
では、COVID-19否定派の意見に対して、肯定派はどのように反論しているのでしょう。
コッホは1843年12月11日 から1910年5月27日に生きた科学者であり、DNAやウイルスが何であるかという科学的事実を知る前のビクトリア朝時代に、四原則を主張した科学者であり、科学の進歩によって、その原則は必ずしも有効ではないことが証明されていると反論しています。
ウィキペディアによると、
微生物学の進歩によって、コッホの原則では証明できない感染症の存在が明らかになった。
1.ヒトの病気を引き起こす病原体としての微生物が、必ずしも、感染させた動物でも病気を引き起こすとは限らない。
2.子宮頸癌の病原体ヒトパピロマウイルスのように、すべての臨床例において必ずしも病原体は検出されず、検出されない場合もある。
3.日和見感染のように、その微生物が感染しても発病しない場合もある。
ということです。
コッホの4原則の有効性に対する疑問に対する疑問
しかし、2002年11月16日に、中国広東省仏山市で最初の患者が出たSARSについては、猿を使った感染実験によって、もう一つの病原体候補だった『メタニューモウイルス』ではなく、未知のコロナウイルスがSARSの病原体であることが証明され、2003年4月16日に『SARS-CoV』と名付け登録された。
この事実は、現在でも感染症の病原体特定にはコッホの原則が有効であることを証明しています。
つまり、病原体が検出されないという仮説をもって、コッホの原則の有効性を否定することはできません。
Discussion と Debate
私からみなさんに一つ質問です。
「discussion」と「debate」を、それぞれ日本語に訳してください。
さて、日本人のなん%が正解でしょうか?
政治家のなん%が正解でしょうか?
官僚のなん%が正解でしょうか?
経営者のなん%が正解でしょうか?
エリートのなん%が正解でしょうか?
東大生のなん%が正解でしょうか?
日本人英語教師のなん%が正解でしょうか?
その正解率でパンデミック騒動やワクチン騒動の是非加減が測れます。
ググると、どちらも「議論」と訳しています。
誰が訳したのでしょう?私が採点者なら✖です。
discussionは議論、debateは討論と訳すのがベストです。
では、議論と討論の違いを説明してください。
議論(discussion)は、知識・教養・情緒のレベル、つまり思考レベルが概ね同じくらいの者同士で意見を述べ合い、質問したり答えたりし合いながら、お互いの思考を高める目的で行うものです。
討論(debate)は、一つの課題に対して、肯定側と否定側に分かれて、決められたルールに沿って、それぞれの肯定意見と否定意見を主張し合い、質疑応答し合い、それぞれの主張を裏付けるエビデンスを示して、課題に対する意見の優劣(勝敗)を決めるもの。勝敗は前もって選ばれたジャッジによって決められます。
アメリカの一般的な大学生は常識として理解しています。
話を戻します。
現在世界中で起きている様々な奇妙な出来事。
自然現象でしょうか?それとも誰かの陰謀でしょうか?
パンデミックは本当でしょうか?噓でしょうか?
ワクチン騒動って何でしょうか?
こういう話は意見が分かれます。
世界中で、是か非か?〇か×か?白か黒か?と騒いでます。
Dr.カウフマンは、パンデミックを否定しているだけの話です。是非ではなく、マスコミはその事実を取材して報道すればいいだけのことです。パンデミックをたんに否定しているだけのカウフマンに陰謀論者のラベルを貼るのはメディアがジャーナリズムを放棄したことです。
正しい判断をするには、さまざまな情報や意見が必要だということを忘れた社会は健全な社会ではありません。職場も。家庭も。
理性的で的確な判断をするには、自分自身の思考レベルを高め、肯定でも否定でも、両者の側に立って課題を理解できる見識と度量が必要です。
議論をするのか、討論をするのかを理解して述べ語るようにしましょう。