従来の麦類のグルテン問題もあるのですが、近年、健康被害が論議されているのは、大方が1960年代から生産が始まったモダンウィート(現代小麦)についてです。
戦前の日本ではあまり気にする必要はなかったと思いますが、ご存知のように戦後、人口の急増で食の産業化が促進される中で、米国の穀物生産量拡大政策によって多くの小麦をはじめとする穀物食品が日本に輸入されました。(参照:米粉パン市場考察)
日本人と欧米人では、ラーメンやうどんは日本人のほうが多く摂取しますから、見方によっては、グルテン摂取量は日本人の方が多いかもしれません。従って、グルテン健康被害の問題が欧米だけの問題だと考えるのは誤りです。