独立戦争で大きな戦費負担をしたアメリカ経済を復興させるという理由で1791年第一合衆国銀行が創設されました。最初の中央銀行です。原資は間接的にロスチャイルド資本であり、英国金融資本が20年間通貨発行権を獲得したということになります。
その結果、富が金融資本権力集団に集中し、経済支配が進み、格差社会が出現しました。それを改善するため、免許更新を止めてアメリカ政府が1811年通貨発行権を取り戻しました。これが、最初の攻防です。
すると、その翌年、1812年に米英戦争が起きます。明らかに、戦争によって、アメリカ経済を弱体不安定化する目的が見て取れます。
案の定、1817年に経済安定化の理由で第二合衆国銀行(中央銀行)が出来て20年間続きました。米英戦争が英国金融マフィアによって仕組まれたと思いませんか?
1836年、20年の免許が切れて英国金融マフィアによる経済支配が一時的に終わりました。
すると、またまた翌年1837年に1837恐慌が起きました。これも金融マフィアが恣意的に起こしていると、そろそろお分かりでしょうか?
この後、金融マフィアの経済支配に懲りたアメリカ政府は、頑張って70年間、通貨発行権を死守し続けました。
しかし、執拗な金融マフィアの攻撃によって1907年に1907恐慌が起こされました。この頃には、米国にも、ロックフェラー、モルガンらを核にする米国金融マフィアが大きくなり、英国ロスチャイルドとの閨閥形成も進み、米国と英国両方の金融マフィアが米国の経済支配を窺うようになっていました。
そして、ついに、1913年、FRB連邦準備理事会が設立され、それまで米国の市中銀行で発行していた通貨は、米国各地に設営された連邦準備銀行で発行されることになりました。英米両国の金融マフィアによる経済支配の始まりです。
金融マフィアの筋書き通り、その翌年1914年に第一次世界大戦勃発です。FRBは莫大な通貨発行を行い、そのマネーは、戦争ビジネスを介して金融マフィアの懐に消えました。これが、マネー主義経済の攻防です。
世界大戦によって、米国経済は安定し、それまでの基軸通貨だったスターリングポンドに並んで、ドルの基軸通貨の地位を強くしました。この大戦を誰が仕掛けたのか?そうです。そのとおりです。こうして戦争が増えるたびに金融マフィアは莫大な富を手に入れているのです。
1939年、第二次世界大戦勃発。この大戦で、イギリスは戦火に巻き込まれ、英国経済は不安定になり、基軸通貨としてのスターリングポンドの地位が弱まりました。
それに反して、戦火に巻き込まれなかったドルは基軸通貨の地位を確実にしました。戦後の世界経済を米国金融マフィアが支配することになったのは、必然ということになります。では、この大戦を仕掛けた金融マフィアはどの集団でしょうか?そうです。そのとおりです。
基軸通貨の地位を盤石にした米国金融資本権力集団は、1944年、ブレトンウッズ協定によって世界基軸通貨の地位を完全なものにしました。米国金融マフィアのやりたい放題の時代を迎えました。
ところが、ブレトンウッズ体制下の安定した戦後の経済環境は、ドイツをはじめとする欧州各国や朝鮮戦争特需が功を奏した日本などの戦後経済復興を急速に進めました。
その結果、アメリカの経済的優位を揺るがすことになり、1960年代に入るとドルの流出によって基軸通貨としてのドルの地位低下が顕著になりました。
1971年、米国はドル金兌換を停止。金本位制を廃止して管理通貨制(信用供与通貨制)に移行しました。これによって、戦後のブレトンウッズ体制は崩壊しました。
同年12月、米国はIMF主要10カ国間のドル固定相場を改定しましたが、その後もドルの価値は低下し続け、各国とも変動相場制に移行して1973年にはスミソニアン体制も崩壊しました。
その後は、ご存じの通り、金融マフィアは米国を食い散らし、日本のバブルを演出して日本経済を壊し食い潰しました。
いかがですか?独立後、3回奪われたアメリカの通貨発行権(経済支配権)。これまでに、それを金融マフィアから取り戻すために
何人かの大統領が金融マフィアに挑みました。取り返すと起きる恐慌。奪われると起きる戦争。どうですか?彼らの世界経済支配の公式が浮き出てきませんか?盗人って同じパターンを繰り返すそうです。
最後に奪われてから一世紀を超えました。そろそろなんとかならないのでしょうか?この3回の攻防に関わる面白い逸話は幾つもありますから、興味がある方は調べてみてください。