ドロシア・ラングへのオマージュ
20世紀のドキュメンタリー写真史を語るうえで、最も重要な写真家の一人にあげられる「ドロシア・ラング」
1935年から不況対策の一環として設けられた農業安定局で全米の貧困地帯の農業実態を記録する作業に数人の写真家とともに従事しました。これらの記録写真は雑誌や写真集、展覧会で発表され、大きな反響を集めることとなりました。
1930年代以降こうした貧困農家や出稼労働者などをとらえた写真が数多く発表されました。このころ彼女は被写体の発する言葉や思いなどに注目し、被写体との会話などのメモを取ったり、コメントも残すようになります。彼女の残した50000枚もの写真やメモなどは、現在でもカリフォルニアのオークランド博物館に収蔵されています。
そして、彼女の作品の中でも1936年に発表された「Migrant Mother」はアメリカの大恐慌時代をとらえた作品であり、最も有名な作品です。
今回の『BLACKWING 344』は、その「Migrant Mother」の発表から80周年を記念したモデルになります。
"344"とは、世界最大といわれるアメリカ議会図書館に所蔵されている彼女の作品「Migrant Mother」の収蔵LOTナンバーを表しています。
チョコレートレッド
このBLACKWING 344は全体的に赤味を帯びまるでチョコレートのような色合いをしています。
この特別な色は暗室内でセーフライトの下に置かれた「BLACKWING 602」をイメージして生み出された特別な色です。