コリータ・ケントは教育者、アーティスト、社会正義の提唱者といった多くの顔を持っています。芸術が対話・沈思・変化になりうると信じている人でした。 ロサンゼルスのImmaculate Heart Collegeで美術科の主任を務めていたコリータは「ゆっくり注意深く物事を観察する」エクササイズを取り入れていました。 紙を四角くくり抜いたファインダーを使い、自分の周りの世界の細部を観察することで様々な情報を取捨選択し吟味する「ファインダー」というテクニックを使い、その結果、生徒たちは絵を描きながら、ゆっくりと新鮮な視点で世界を見る方法を学びました。 瞬間を感じ取り、好奇心を持つことに対するこのようなメッセージは、コリータの人生や仕事など全ての局面において浸透していました。1950年代から1986年に亡くなるまで、彼女の芸術は伝統的な宗教的題材を現代的に解釈したものから、大衆文化を内包した政治的な主張や内省的な観察へと発展していきました。 |